大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。
2018年のヒット予測商品として、日経トレンディをはじめとする各媒体で軒並み1位に挙がっている商品といえば、
はい、「Amazon エコー」や「Googleホーム」、いわゆるAIスピーカーですね。この春にはアップルも参入してくるとのことで、新たな市場が本格的に形成されていくことでしょう。
昨年、国内外サッカーの快適な視聴環境構築のために、Fire TV stick、Fireタブレットを購入して、その利便性にガッツリハマった私としては、次なるガジェットとしてAmazon エコーにも興味を持ち、日本上陸間もなく、リクエストメールを送りました。といっても、アメリカ国内での評判がいいことからリクエストが殺到しており、なかなか購入招待されないと聞いていたので、リクエストしたことも忘れていた年末、Amazonから招待通知が。しかも気づいたのは招待期限が切れる1日前。
AIスピーカーの1台目はやはりリビングに置きたい。となると個人ユースではなく家族ユースとなる。その場合、わが家に限らず多くの家庭にとって関門となるのが、奥さんの承認を得ること。特にうちの奥さんの場合、イノベーター理論で言うところの典型的なレイトマジョリティ。評価が定まっておらず、損得が明確でない商品・サービスへのトライアルにはとにかく消極的な情報弱者。招待期限まで1日切った中、わが家で繰り広げられた新商品訴求側と被説得者とのせめぎ合い(?)が以下の通りです。
私「最近、AIスピーカーのCMよく見るようになったな」(トレンド感をアピール!)
奥さん「ああ、OKグーグルとか言ってるやつ?あれ、何ができるの?」
私「(よし、ツカミは上々♪)音声を認識して、わざわざPCやスマホ起ち上げんでも、色々な情報を教えてくれるので便利らしい。アメリカでは半数以上の世帯が導入しているって(適当に風呂敷拡げとけ)」
奥さん「へー、知らんかった。でも、手に入る情報は一緒なんやろ?そのためにお金出して、狭いリビングに機器置きたくないな」
私「(既存サービスとの差別化ポイントか、あれ?何やろう?)いや、自分が検索した場合、リストアップされた情報を取捨選択する必要があるけど、AIは勝手に最適な情報をえらんでくれる、(はず。。)」
奥さん「普段から別にわざわざ選んでないし、なんか部屋の中で機械に声掛けるのもこっぱずかしいし、ちゃんとした情報かどうか、不安やな。もっと具体的にはどんなメリットあるのか、よくわからん」
私「えーっと、自分の好みを伝えたら、それに合った音楽流してくれる!声を掛けただけでTVや灯りのオンオフやってくれる!ニュース、流してくれる!そのAIスピーカーを今なら安くゲットできる権利を得た!(あれ?言葉にすると陳腐に聞こえてしまう既存の機能価値の羅列&価格訴求・・・)」
奥さん「いやいや、今と基本、変わらんし。TVや灯りも対応機種買うのなら、余計な出費やし。場所やコンセントも取るし。わが家には必要ないな」
私「(焦って)、いや、生活スタイルが一変するサービスの導入期に先取りできる機会なんて、めったにないぞ」(情緒価値の押し売り・・・)
奥さん「(冷笑)」
見事、わが家のAIスピーカー先取りライフは爆沈しました・・・
改めて、既存の概念では説明しきれない価値やベネフィットを提供する商品・サービスの導入ハードルを実感した次第です。もちろんインフルエンサーとしてのプレゼン能力が弱いことは自認しつつ、自分自身が体験していないモノ・コトの価値を伝えること自体に、どこか無理があるのでしょうね。新機軸の商品・サービスこそ「UX(ユーザーエクスペリエンス)」が重要なのだと実感しました。
ちなみにわが家のAIスピーカー事情については次回リベンジに向けて、再度Amazonにリクエスト中です。次は「UX」と情緒価値との連動を上手く見せることをプレゼンテーマとして、勝ち取るつもりです。
(山本)
最初、全く違う話から入って恐縮ですが、お陰様で弊社60周年を迎えることができました。これもひとえに、クライアントの皆様に恵まれた結果です。クライアントの皆様からは、本当に多くの事を学ばせて頂き、鍛えて頂けました。心より感謝申し上げます。
「60周年ご挨拶」ページも是非ご覧ください。 https://mri-idea.co.jp/60th
60周年を記念して、社内では「100年企業を目指して」という社内ワークショップ(有馬合宿1020)、非日常体験イベント「兵庫の山奥でグランピング」を開催し、結束を高めました。また、クライアントの皆様にむけて、日頃の感謝の気持ちを込めまして記念品を制作いたしました。順次、お配りさせていただきますので、ご活用いただければ幸いです。
今後ともごMRIを愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。
「100年企業を目指して」(有馬合宿1020)
「兵庫の山奥でグランピング」
さて、前置きが長くなりましたが、いざ本題に。
小さな「八百屋」にとって、すぐ近くに「大型総合スーパー」ができると、脅威ですよね。
「大型総合スーパー」は、商品調達、価格政策、売り場作り、広告宣伝などをシステム化し、全国で均一商品を大量に提供することができます。それによりお客さんは、品質が担保された商品を一度に安心して手にすることができます。パイが大きいだけに利益も大きいことでしょう。
一方、小さな「八百屋」は「大型総合スーパー」に押され、厳しい経営を強いられることが予想されます。
リサーチ業界も似たような構造なのでしょうか。
弊社は、間違いなく「大型総合スーパー」ではなく、小さな「八百屋」ですね。資金もノウハウもないので、今更「大型総合スーパー」にはなれないし、また(何故か)目指したいとも思いません。
では、弊社が目指しているのは、どんな「八百屋」なのか。
MRIが目指しているのは、こういう“少々おせっかいな八百屋”なのかも知れません。
こういう「八百屋」になるためには、日々人々の価値観や生活の変化を見つめつつ、今日は何を求めているのか、それにお答えするためにはどんな食材を用意しないといけないのか、その食材はどのように活用できるのか、を日々考え続けないといけないでしょう。努力を怠れば、存在価値は一気に低下してしまいます。
一見“いばらの道”に見えるかもしれませんが、それを楽しみながらできるといいな、と思っています。
テレビドラマ「陸王」を見ながら、こんなことを妄想している今日この頃でした(笑)
(立田)