MRidea vérité

お問い合わせ

スタッフブログ

スタッフ紹介を見る

大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

新規事業開発のお仕事に携わって感じたこと(立田)2023年3月29日 水曜日

 最近、新規事業開発にまつわるお仕事のご依頼を頂くことが増えた。これまで既存事業の新商品・サービス開発に関するリサーチには数多く携わらせていただいているが、新規事業開発となると格段に難易度が上がるように感じている。一体何が違うのだろうか…。

■そもそも新規事業開発とは

 とある書籍では、新規事業とは「既存事業とは異なる事業内容や事業形態の事業」と言い、「市場、技術、製品・サービスについて、企業にとって新しい部分や未知の部分が多くあり、それらを企業が学習しなければならない事業」という見方がされている。企業内に蓄積された過去の経験や知識があまり役に立たないので、試行錯誤をして知識を蓄積しなければならない。だから、新規事業を成功させるのは至難の業なのだろう。

■新規事業開発はなぜ必要?

 「商品・サービス」には、プロダクトライフサイクルがあり、いつかは衰退期を迎える。なので、企業は新商品・サービス開発が必要となる。商品・サービスを束ねた「事業」でも同じことが言えるのだろう。世の中の課題の変化、テクノロジーの変化、法令の変化、競合の変化の中で、どこかでイノベーションが起こり、特定の「既存事業」はいずれ衰退する可能性がある。企業を存続させるためには、新規事業開発は避けて通れない道なのだろう。

■既存事業と新規事業における新商品・サービス開発の共通項

 既存事業であろうが新規事業であろうが、新商品・サービス開発において、STPが重要であることに変わりはなさそう。少し具体の話に落とすと、ターゲット顧客の課題を特定し、その中でもより重要な課題を見つけ出す(課題の質をあげる)ことが根幹であることは共通であろう。このPhaseで求められるリサーチの手法も一緒だという気がする。
 一方、何件か新事業開発のお仕事に携わらせていただく中で、実はその前後に大きな違いがあるのでは? という事に気づかされた。

●主要な検討テーマ/キーワード(立田私見)


■新規事業開発ならではの視点

①考案された事業コンセプトを実現するための技術調査が重要  

 最初に行うことは、対象マーケットにおける先行商品・サービスをリストアップし、それぞれの提供価値を理解することになるだろう(これは既存事業の新商品・サービス開発でも同じ)。盗めるモノは盗み、とは言え同じことをするのでは意味がないので差別化ポイントを念入りに考えるために行われる。

 加えて、新規事業開発では先行商品・サービスを可能としている技術要素も調べておく必要がありそう(技術調査)。なぜかというと、既存事業における新商品・サービス開発であれば、社内技術である程度適応可能であっても、新規事業となると社内技術だけでは賄えないケースもある。その場合、新たに自社で技術開発するか、外部から調達しなければならない。それを判断するために技術調査が必要となる。

 これまで弊社では、ニーズ調査が中心であったが、新規事業開発に携わる以上は「シーズ調査」も必要になりそうだ。

②対象マーケットの業界構造やビジネスモデルに対する知見が重要

 既存事業ではバリューチェーンはある程度同一範囲内にあるように思う。しかし、新規事業となると調達も販売も新しいルートが必要となる可能性があるし、収益のあげ先(つまり顧客)も新規に開発しないといけないケースが考えられる。これらを構築していくためには、幅広い知見が必要であることは間違いない。

 これまで数多くの新商品・サービス開発のリサーチに携わらせていただいたが、新規事業開発のプロジェクトになると、まだまだ分からないことばかりだと感じる。クライアントの皆さまに寄り添うためには、更に視界を拡げる必要性を再認識した次第である。

(立田)

マーケティングリサーチ業界の変遷(立田)2021年6月30日 水曜日

コロナ禍を経て、世の中では盛んにDXが叫ばれ、商品・サービス、販売・流通、ロジスティックス、開発など、あらゆる業界・領域で革新的な変化が次々とうまれています。
弊社は創業64年目を迎えましたが、われわれのリサーチ業界では、遡ること20年ほど前から凄まじい変化が起きていました。
2000年以降のリサーチ業界では、いったいどんな変化があったのでしょうか。


■テクノロジーの進展がもたらすリサーチの変化

2000年代から台頭したインターネット・リサーチは「速さとコスト」でMRに革命を起こしました。これはリサーチ手法としてとても大きな変化だったわけですが、冷静に中身をみると、紙の調査票がPCに置き換わっただけ、とも捉えられ、リサーチの本質は変わっていません。

近年では、生活者の行動様式の中にスマホやSNSといったデジタルメディアが浸透し、情報収集の仕方や購買方法が著しく変化しました。
その生活者の流れに追従、あるいは先取りするかたちで、「Big data」「デジタルマーケティング」というキーワードが生まれ、生活者を理解する手法も多様化しました。これは、リサーチにおいても質的に大きな変化をもたらしたと言えるのではないでしょうか。

更に、コロナ禍をきっかけに、DXと叫ばれるようになりました。
DX・5Gなど、世の中がテクノロジー主導で進展する中で、大手のリサーチ会社は、更なるデータの利活用に向けて、クライアントの皆様のマーケティング活動のDX化支援事業へと動き出しているようです。
これは、生活者の情報接触から購買に至るジャーニーをBig DataやAIを活用し、一元的にマネジメントする仕組み作りを支援する「コンサルティング事業」と捉えられます。

 

■リサーチ業からインサイト産業へ

先述の通り、テクノロジーの進展は「リサーチ」、つまり生活者を理解するための手法に大きな変化をもたらしています。
では、そもそも「リサーチ」の役割は一体何でしょうか?

世界最大規模のマーケティングリサーチ団体であるESOMARや日本マーケティングリサーチ協会は、近年リサーチ業界の定義を見直しています。

 

リサーチ業からインサイト産業へ
Data,Research,and Insights Community
Data,Research,Insights and Analytics Profession

 

生活者データを提供するのではなく、そこから読み取れるインサイトを提供する産業である、としています。
業界の垣根も広がり、インサイト産業の中には、経営支援の戦略コンサルであるマッキンゼーやアクセンチュア、テクノロジープラットフォームコンサルであるアドビなども、同一の業界に定義されました。

 

■弊社の立ち位置

インサイト産業には、これまでのリサーチ業界の枠を超えて様々なプレイヤーが登場し、クライアントの皆様に対して様々な支援を行うことになります。
リサーチを取り巻く「手法」も「定義」も大きく変容しています。

その中で、弊社はどこを目指すのか?

弊社は、これらDXによりもたらされる「大量」「ゼロイチ」「無機質」なデジタルデータとは一線を画し、あくまでも生活者を生身の人間としてとらえ、その「キブン・キモチ・ネガイ」に寄り添い、我々だからこそ発掘できたインサイトを、クライアントの皆様にお伝えし商品・サービス開発に活かしていただくことで、生活者が真に求める「ココロ豊かな世の中づくり」に貢献したいと考えております。
従来の物的豊かさの追求ではなく、ココロの豊かさ創出こそが、持続可能な社会であり、その社会づくりに向け、我々はどこまでも伴走していく所存です。

 

(立田)

スタッフ

バックナンバー

ページ上部へ

〒550-0004
大阪市西区靱本町1丁目7番3号
PAX本町ビル
インターネットからのお問い合わせはこちら インターネットからのお問い合わせはこちら 06-6449-1595(代)06-6449-1595(代)