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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

マーケティングリサーチ業界の変遷(立田)2021年6月30日 水曜日

コロナ禍を経て、世の中では盛んにDXが叫ばれ、商品・サービス、販売・流通、ロジスティックス、開発など、あらゆる業界・領域で革新的な変化が次々とうまれています。
弊社は創業64年目を迎えましたが、われわれのリサーチ業界では、遡ること20年ほど前から凄まじい変化が起きていました。
2000年以降のリサーチ業界では、いったいどんな変化があったのでしょうか。


■テクノロジーの進展がもたらすリサーチの変化

2000年代から台頭したインターネット・リサーチは「速さとコスト」でMRに革命を起こしました。これはリサーチ手法としてとても大きな変化だったわけですが、冷静に中身をみると、紙の調査票がPCに置き換わっただけ、とも捉えられ、リサーチの本質は変わっていません。

近年では、生活者の行動様式の中にスマホやSNSといったデジタルメディアが浸透し、情報収集の仕方や購買方法が著しく変化しました。
その生活者の流れに追従、あるいは先取りするかたちで、「Big data」「デジタルマーケティング」というキーワードが生まれ、生活者を理解する手法も多様化しました。これは、リサーチにおいても質的に大きな変化をもたらしたと言えるのではないでしょうか。

更に、コロナ禍をきっかけに、DXと叫ばれるようになりました。
DX・5Gなど、世の中がテクノロジー主導で進展する中で、大手のリサーチ会社は、更なるデータの利活用に向けて、クライアントの皆様のマーケティング活動のDX化支援事業へと動き出しているようです。
これは、生活者の情報接触から購買に至るジャーニーをBig DataやAIを活用し、一元的にマネジメントする仕組み作りを支援する「コンサルティング事業」と捉えられます。

 

■リサーチ業からインサイト産業へ

先述の通り、テクノロジーの進展は「リサーチ」、つまり生活者を理解するための手法に大きな変化をもたらしています。
では、そもそも「リサーチ」の役割は一体何でしょうか?

世界最大規模のマーケティングリサーチ団体であるESOMARや日本マーケティングリサーチ協会は、近年リサーチ業界の定義を見直しています。

 

リサーチ業からインサイト産業へ
Data,Research,and Insights Community
Data,Research,Insights and Analytics Profession

 

生活者データを提供するのではなく、そこから読み取れるインサイトを提供する産業である、としています。
業界の垣根も広がり、インサイト産業の中には、経営支援の戦略コンサルであるマッキンゼーやアクセンチュア、テクノロジープラットフォームコンサルであるアドビなども、同一の業界に定義されました。

 

■弊社の立ち位置

インサイト産業には、これまでのリサーチ業界の枠を超えて様々なプレイヤーが登場し、クライアントの皆様に対して様々な支援を行うことになります。
リサーチを取り巻く「手法」も「定義」も大きく変容しています。

その中で、弊社はどこを目指すのか?

弊社は、これらDXによりもたらされる「大量」「ゼロイチ」「無機質」なデジタルデータとは一線を画し、あくまでも生活者を生身の人間としてとらえ、その「キブン・キモチ・ネガイ」に寄り添い、我々だからこそ発掘できたインサイトを、クライアントの皆様にお伝えし商品・サービス開発に活かしていただくことで、生活者が真に求める「ココロ豊かな世の中づくり」に貢献したいと考えております。
従来の物的豊かさの追求ではなく、ココロの豊かさ創出こそが、持続可能な社会であり、その社会づくりに向け、我々はどこまでも伴走していく所存です。

 

(立田)

定性調査の醍醐味は「構造化」(立田)2019年2月6日 水曜日

一般的に「定性調査」のメリットとして、「生声に触れられる/リアリティがある」、「ある意見・行動の前後関係が分かり、ストーリーとして理解できる」、「現場でクライアントと感覚・情報が共有できる」などがある。どれも大切な要素だと思うのだが、何といっても「定性調査」の醍醐味は「構造化」ではないかと思う。

 

定性調査の大御所である梅澤伸嘉氏がある著書で「発言録や発言を単に調査課題に沿って分類整理しただけでは、『分析』したとは言えません。分析とは、発言内容や表情態度などから解釈された情報(要素)を細かく切り刻んで分け、各要素間の関係を論理的に(何らかの既成概念に当てはめるのではなく)発見することです。そして、調査課題に照らし、発見した関係に基づいて情報を構造化することです」と述べている。

 

まさしくその通り!

「ある対象者がこう言っていました」「こういった意見が多かったです」だけで結論付けると、決まって「それは数人の意見でしょ。それで判断していいの?」と反論される。

 

しかし、15人前後のインタビューをすれば、実は生活者の意識の「構造」が見えてくる。経験則ではあるが、これがかなりその時点における普遍的構造を言い当てることができるのではないかと感じている。

「ある対象者がこう言っていたから」ではなく、「このマーケットにおけるユーザーの意識構造を踏まえると、こう判断できる」と言うと、説得力が高まるのである。

 

では、「構造化」とは何か?何をどうすれば「構造化」したといえるのだろうか?

 

これが実に難しい。端的に言い当てた「解」にたどり着けていないのが実情である。

そんな中ではあるが、この機会におぼろげながら感じていることをまとめてみたい。

 

定性調査の報告書で、対象者を何らかの基準でグループ分けして、グループごとの特性をまとめるパターンがある。人によって反応が異なる要因を言い当てて、「マーケットの構造」をみようとするもので、これも一つの「構造化」だろう。

 

ただ最近個人的には、人を分ける(セグメンテーションする)ところから入るのではなく、マーケット全体を俯瞰する何らかの「構造」を明らかにするのが定性調査の醍醐味ではないかと感じている。

 

その一つが「価値構造」であり、もう一つが「ブランド選択構造」ではないのか?というのが今の見解である。

 

「価値構造」とは、生活者が当該カテゴリーに求めている「欲求の構造」と捉えている。一人一人の個別の欲求を並列するのに留まらず、全員の様々な欲求の中から本質的欲求を言い当て、マーケット全体の俯瞰図を作るイメージである。

「価値構造」といえば、「機能的価値」「情緒的価値」「生活価値」「社会価値」などの階層を思うかべるが、どうもこの手法のみではなさそうである。該当するカテゴリーの種類や、そのカテゴリーの成熟度によって、様々な「切り口」が存在していそうなのである。

そのレイヤーの切り出しが非常にクリエイティブで難しい!

 

「ブランド選択構造」とは、一つ一つの個別のブランド評価をまとめるのに留まらず、先のマーケット全体を俯瞰する本質的「価値構造」をベースとして、各ブランドが生活者からどの価値に対応しているブランドとして認識されているか、を整理する行為である。

味噌なのが、単に思い付きの2軸を取り出してポジショニングマップを作る、ということではなく、マーケットを俯瞰する「価値構造」と紐づけてブランド認識を捉え直すという点。

 

定性調査の分析において、この二つの「構造」を明らかにするステップを行うか、行わないかによって、findingsの幅が大きく異なるように思う。

ただ、これが定性調査における構造化の「解」とも思えていない。今後も探求していきたいテーマである。

(立田)

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