先日、個人的に支援したい団体が寄付金を募っていたことをきっかけに、初めて『クラウドファンディング』を利用してみました。
それまで『クラウドファンディング』のことは、何となく知っている程度で、それほど関心がなかった私。
思っていたよりも、集まっている金額が多いことや、大手の企業が利用していることに驚いてしまいました。
『クラウドファンディング』とは何ぞや?ということをwikipediaで手っ取り早く調べてみると、
クラウドファンディング(英語:crowd funding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(
とあります。
要は何らかの目的のある団体や個人がインターネットを介して活動資金の協力を募り、賛同した人が資金を援助するシステムのことです。
日本では、東日本大震災をきっかけに急速に普及が進んだと言われており、現に震災以前から活動しているクラウドファンディングサイトでは、震災絡みのプロジェクトが大きな金額を集めています。
■クラウドファンディングの実態
2013年10月に実施された株式会社リビジェンの調査によると、クラウドファンディングの認知度は13.2%。実際に利用したことのある人が9.8%と、まだまだ認知者、利用経験者ともに少ない様子。
しかし、 2013年4月に実施された市民ユニットパブリックキュレーションズの調査 によると、「利用経験者のプロジェクトへの寄付金額は、「1,000円未満」が37%で最も高いが、「10,000円以上」も15%程度存在する。」ということで、大きな金額が動いていることが分かります。
試しに、上記調査結果で最も認知度の高いクラウドファンディングサイト、READYFOR?で今までに一番大きな金額を集めたプロジェクトを見てみると、陸前高田市の空っぽの図書室を本でいっぱいにしようプロジェクトが、支援者862人、総額8,245,000 円。1人平均1万円弱の寄付金を集めた計算になります。
READYFOR?は、プロジェクトが成功した暁に送られるリターンの引換券を購入する形の購入型のクラウドファンディングのため、寄付金の最低金額が3,000円と元々高額のせいもありますが、なかなかの金額ではないでしょうか?
サイトでは、その後の活用状況を報告して支援者とコミュニケーションを取ったりすることのできるインターフェースも用意されており、支援者と長期的な関係性を築くこともできるようになっているようです。
■誰かを応援したい
相互助け合いの地域コミュニティが廃れてきたと言われて久しいですが、こうしてみると、何かしらを助けたい、応援したいという感情は現在においても健在のように思えます。
自分ができなかったことを頑張っている人を応援したいという自己投影型の応援や、社会的意義の大きいプロジェクトを支える社会的貢献をを目的とした応援、シンプルに困っている人を助けたいという正義感溢れた応援、誰かの役に立ったという自己満足が目的の応援…と、応援の種類にもいろいろありますが、応援することは気分がいいものです。
何より支援募集しているプロジェクト一覧を見ているだけで、前向きな気分になれ、元気が出てくる気がします。
支援者にとっては、日常生活で接触する機会のないいろいろな人の思いに出会えることが、クラウドファンディングの最大の魅力なのではないでしょうか。
こういった形の協力が広がって、個々人の力が社会を変える力になることを期待したいなと思います。
(中野)