大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。
この7月、宣伝をあまりしない映像作品が重なっている。
仕事柄、そんなことしたら広告効果検証調査ができないじゃないか…!?
という目線でつい見てしまう。自分もついに職業病になったかなと思う。
これまでは、作家のサイン本が個人情報のかたまりに見える程度だったのに。
宣伝なしのひとつめの作品は、今さらここに書くまでもないことだが、
7月14日公開の宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』。
公式HPはなく、映画のパンフレットもまだ発売されていない(2023年7月末時点)。
グッズ販売も印象的な鳥のイラストのポスターや絵葉書のみでほぼされておらず、映画ランキングサイトでは、予告編動画へのボタンがグレーアウトされている珍しい光景がみられる。
興行収入的には現在のところ成功している様子である。
私も早速観に行ったが、やっぱりジブリは絵の質感というか存在感がすごいなぁと思った。
あと『君たちはどう生きるか』に触発されて『君は誰と生きるか(永松茂久著,フォレスト出版,2022年)』を読んだ。個人的にはいい本だと感じた。
もうひとつは、7月16日スタートのTBS日曜劇場『VIVANT』。
こちらは宣伝用の動画はあったものの、タイトルの読み方もよく分からないくらい(いや、これは純粋に英語の勉強不足なだけかもしれないが)、限られた情報(※)での宣伝であったようだがこちらも好調なようだ。
私も、ミステリーっぽい要素もあって楽しく視聴している。
(※休日にTVerで過去のドラマをみていたら、かなりの頻度でVIVANTの宣伝にあたった。情報は少なかったかもしれないがフリークエンシーは相当高かった…といっていいのか、私がTVerを見すぎなだけなのかは要検証)
とはいえ、2つとも過去の素晴らしい実績と膨大な宣伝があってこその成功と感じるし、今は、宣伝をしないことが逆説的に宣伝になっている感じもあるので、『宣伝無しでいきなりヒット』の裏には、やはり宣伝があるのだろうなと思う。
だから、広告効果検証がなくなることは無い…と言い切れるかは分からないが、PDCAを回す為の大切な役割だと自分では思っているので、そこは自信をもってお客様にはご提案していきたいと思う。
ところで、上記のような『宣伝なし宣伝』が存在するのであれば、『調査なし調査』なるものは存在するのだろうか。
今回はリサーチをしていないけれど、これまで膨大なリサーチを重ねてきたからリサーチしたことになる…?
…どうだろう。なぜならリサーチは、人の心を映すものだから。そのとき、そのときの「生もの」だから。
逆にその「生もの」を追えていない設計になっているのであれば、その調査はあまり意味をなさないのかもしれない。
広告効果検証を定期的にさせていただくこともあるけれど、そこだけは忘れずに、これからも取り組んでいきたい。
(上出)