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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

最近はまっていること(佐藤)2012年4月23日 月曜日

今年に入って御朱印を集め始めました。 
正直なところ、特に大きな目的もなく、知人が御朱印を集めている(集印している)と聞き、御朱印ってどんなものだろ?と興味を持って集め出したのがきっかけです。

御朱印は「記念スタンプ」とは違い、寺社の職員や僧侶、神職などが押印するもので、単に印を押すだけでなく、その下に墨書で寺社名や参拝日などが書かれ、その墨書も含めて「御朱印」と呼ばれており、御朱印に押される印は、神の印であり、御宝印であり、それ自体が神仏の分身といえる大変ありがたいものです。

このように書くと、身構えてしまうかも知れませんが、見た目は和紙にいくつかの墨書きと
朱の印が押された非常にシンプルなものです。
ただし、その場で墨で手書きしてくれることや梵字で墨書きされることも多く、どことなく
味があり、私たちが失いかけている日本人の心に響くものがあるように感じます。

なお、御朱印は本来、寺社に写経を奉納した証として授けられたものでしたが、時代とともに
寺社参拝が一般化したこともあって、現在は寺社問わず参拝の証としていただけるようになってます。
(亡くなった時、棺に納めてもらう人もいるそうです)

ちなみに御朱印は社務所で押印して貰え、値段は300円ほど。
参拝料の掛かるところもありますが、それほどお金がかかるわけではありません。
そんな御朱印ですが、神社やお寺に参拝した証しにもらうということもあり、
年配者中心のイメージがなんとなくありますが、歴史ブームやスピリチュアリズムブーム、
訪れると不思議な力を授かるとされるパワースポットブームなどに後押しされ、
神仏のご利益はもちろんのこと、癒しや元気を求めて若い女性が寺社を訪れる
ケースが増えているそうです。
確かに寺社を訪れると、カメラと朱印帳を持っている30代前後の若い女性が多いように思います。

このように、若い女性の人気を集めていることもあり、京都や奈良などの寺社では、若い女性らを
ターゲットにしゃれたデザインの朱印帳を用意するところも出てきています。
例えば、平野神社の淡いピンクとグリーンの表紙に桜の花を散らした図柄の朱印帳は
「和服にも合う」と若い女性に好評のようです。
(私は今年の干支の「辰」である「雲龍図」(重文)をあしらった建仁寺の朱印帳を買い求めました)

奈良や京都などの古都を有する関西が「上方」と呼ばれて栄えたのと同様に、寺社もまた関西を中心に発展を遂げてきました。
日本で初めての本格的寺院とされる飛鳥寺、大仏で名高い東大寺、弘法大師信仰を集めた東寺、
聖徳太子ゆかりの四天王寺などの大規模な寺院がたくさんあります。

それらの御朱印を集めるには、時間も労力も掛かりますが、末永い楽しみとして、今後も集印していきたく思います。
きっと振り返って見た時に、味があるのはもちろんのこと、旅の記憶を呼び起こしてくれるものにもなると思います。

 (佐藤)

ピアノの蓋の形状が気になりますか?(安部)2012年3月26日 月曜日

■なぜそれが気になるの?
先日から娘用の電子ピアノ探しを始めました。
どんなメーカーが出しているのかすらよく知りませんでしたが、さっそく店頭で説明を聞きます。

「この機種とこの機種の価格差はなぜ?同時発音数ってなんですか?」
私の質問はこんな感じで価格とスペックの整合性を理解するためのもの。
当然です。高くなるほど何らかの付加価値があるはずで、それを理解せずしてなぜ選べるか。

一方、一緒に行った嫁さんの質問はというと
「蓋はフラットにしまるの?蓋の蝶番がないタイプは?楽譜はどこにおくの?」
別に蓋の形状なんてどうでもいいし、楽譜立てもまさか後ろや横に置くわけでもあるまいし。
普通、確認すべきはスペックでしょう!

■女性特有の視点
そんなピアノ探しのさなかに、ちょうど『彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?: 世界で売れる秘密』(パコ・アンダーヒル 早川書房)を読みました。

著者はリサーチの世界的な第一人者で、本書のテーマはズバリ「女性に選んでもらうために何を心がける必要があるか」。
「21世紀は女性の時代」とし、女性をターゲットにする必然性とともに、女性が重視する視点を紹介しています。

「やっぱりターゲットは女性だね」という話は、リサーチをしているとしばしば耳にするものです。
あわせて、男性は機能価値、女性は情緒価値なんて話も、やはりしばしば耳にしますが、
本書では女性に対するキーワードとして「清潔」「調節」「安全」「思いやり」があげられています。

そういえば、先日の店頭を振り返ってみると・・・
「清潔」:展示処分品は最初からNG!
「調節」:蓋を閉じてフラットな状態にできると普段もすっきり見える。
「安全」:折り畳み式の蓋では指をつめる可能性がある。
「思いやり」:楽譜は厚いものが多いからしっかりした楽譜立てでないと安定しない。

これらの主張が正しいかどうかは置いておいて、キーワード、言い得て妙な気もします。
ちなみに、本書では「女性向けは男性にも好まれる」とも主張されています。

■違いを理解するためには
普段から、相手の立場に立って考えるとはよく言われることではありますが、どうしても自分の主観に引っ張られがちです。
そんな主観を除いてくれるのは定量調査のデータです。
たとえば「折り畳みではない蓋を望む人の割合」や「楽譜立てを重視する人の割合」は量的に検証が可能です。
ひょっとすると男女で傾向が異なり、より女性でこのようなニーズが多いことがわかるかもしれません。

ただし事前に“これらの選択肢を入れることができれば”の話ですが。
さらには“なぜそのような差が出るのか”についての仮説がなければ理由を検証する次の質問にはつながりません。
そして、深く理由を理解するときに活用されるのが定性調査です。

本書では「男女には違いがある」ということに加え「違いが出る理由」について、
前述の4つのキーワードを絡め、様々な事例を通して、主に定性的な切り口で紹介されています。
「そんなところが気になるんだ」と、女性の考え方に触れる視点で読むのももちろん面白いと思いますし、「理由を理解」する定性的なアプローチやその考え方に触れる、そんな視点で読んでいくのもまた面白いと思います。

■ピアノは・・・
そしてまさに昨日、我が家にピアノが到着しました。
もちろん4つのキーワードをすべてクリアした一品です。

何かにつけて熱しやすく冷めやすい、3日坊主もいいところの私ですが、
今回の買い物に触発されて、ここはひとつ自分も・・・と、楽譜を買ってしまいました。
娘と一緒にチューリップを学ぶ気など毛頭ありません。選んだのは「情熱大陸」のテーマ。
どうせ無理だと思われていることを十二分に感じるにつけ、弾けるようになってやると燃え上がる闘志。
次回の私のブログには、動画でその勇姿をお見せしたいものです。

(安部)

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