市場調査社大阪のスタッフブログのコンセプトは「スタッフの普段の生活の中から“生活者視点”を見つめ直す」ですが、今回に限って小休止。代わりに、私が近年読んだ書籍の一部をご紹介させていただきます。
曲りなりにも「経営者」という立場に立って、恐ろしいもので早10年。「10年経ってこの程度か」と自責の日々が続くわけですが、まさに試行錯誤を繰り返している真っ最中といった感じです。
そんな中、近年、何冊かの感銘を受けた経営本に出会いました。
これらの本を読んで発見した法則は・・・
本当の意味で肥しになる経営本とは、読んでいて“感動する”“泣ける”“身震いする”など心を揺さぶられる本だ!
ということです。経営本以外に、マーケティング本、リサーチ本なども読んでいますが、勉強にはなるものの“感動”“身震い”まではしません。
結果、私の中では「経営とは、顧客や社員との間の感情で成り立っている」という所に行き着きます。
ということで、特に感銘を受けた書籍を何冊かご紹介。
ただし、書評は私の独断と偏見に満ちていることをお許しください。。。
■ 経営戦略・経営理念系
基本的には「経営戦略」というジャンルに分類されるのでしょうが、「戦略」というコトバを使うと、何か競争的概念も強く連想してしまいます。
しかし、これらの書籍の本質は、「企業理念」を考えさせられることにあると思います。
“この社会において、自分はどんな会社を作りたいのか?”
“市場調査社大阪がこの世に存在する意味は?”
すべての主語はあくまで「自分」であることを思い知らされます。
マーケティング優良企業の条件 創造的適応への挑戦
嶋口充輝/石井淳蔵他 日本経済新聞出版社
【身震いした一言】
市場志向の経営
ビューティフルカンパニー
嶋口充輝 ソフトバンク クリエイティブ 株式会社
【身震いした一言】
マーケティングの概念は時代と共に変化しているが、マーケティングの究極の姿は「顧客との一体化」を実現する経営である
マーケティングを学ぶ
石井淳蔵 ちくま新書
【身震いした一言】
マーケティング:過剰品質時代における企業経営の救世主
日本でいちばん大切にしたい会社
坂本光司 あさ出版
【身震いした一言】
会社は、第一に社員とその家族を幸せにするために存在する
カンブリア宮殿 村上龍×経済人
村上龍 日本経済新聞出版社
【身震いした一言】
本音で楽しまないと、本当の仕事はできない。それは最終的に会社のため、世の中のためになる
マネジメントの本質は、「スキル」だけで語れるものではなく、人格や情感といった人間くさい部分にある!
とつくづく感じさせられます。
マネジメントの「枠組み(フレーム)」は後からいくらでも学べるけど、「人格」は一朝一夕には形成できません。これは大変だ!
上司の哲学 部下に信頼される20の要諦
江口克彦 PHP文庫
【身震いした一言】
部下に能力が無いなどというのは単なる逃げであり、結局は自分のことしか考えていない上司。
人間的成長があってこそ理想の上司。最終的に最も大切なのは、温かさ、潔さ、誠実さ、素直さといった人柄である。
なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか 人間の出会いが生み出す「最高のアート」
田坂 広志 PHP
【身震いした一言】
マネジャーとは部下や社員の人生を預かる立場。「人生を預かる」とは「成長に責任を持つ」こと。
自問力のリーダーシップ
鎌田英治 ダイヤモンド社
【身震いした一言】
リーダーの仕事は、目標・ゴールを明確にするだけではだめで、目標達成への“共感”を全員が腑に落ちるまで納得してもらうことが最も重要。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
岩崎 夏海 ダイヤモンド社
【身震いした一言】
マネージャーには根本的な資質が必要である。それは「真摯さ」である。
(立田)