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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

恐るべしポケモンパワー(山本)2014年5月26日 月曜日

「よーできとるわ、このゲーム」

ご多聞に漏れず、我が息子も1年ほど前からポケモンにはまっております。まずはTVアニメ、そこからシール集め、フィギュア集めと進化し、現在のブームがカードゲーム。フィギュアまでは「所詮、ガキの遊びよ」と高をくくっていた私ですが、ゲームの対戦相手として実際に遊んでみるとこれが実に楽しく、いつの間にかルールの解釈をめぐって大人げなく言い争い、傍らで奥さんがあきれ果てるような事態まで・・・。 

テーブルカードゲーム(TCG)と総称されるこの手のゲームとして有名な「マジック・ザ:ギャザリング」が、大人も含めて人気がある、くらいの認識はあったのですが、ポケモンカードゲームも基本コンセプトは同じです。

プレイヤーはバトルするポケモンカード、ポケモンの能力を上げるエネルギーカード、バトルやカード選びを有利に進めるサポートカードの3種類をうまく組み合わせて戦略的に戦うことが求められます。この戦略を練って相手との駆け引きが発生するところが、“子供ダマしではない”面白さなのです。

手持ちのカードの組み合わせをより強力にするためには、カードを買い足していく必要があるのですが、これが1パック150円ぐらいと安価なので、はまってしまった親がついつい買ってしまう危険性を備えております。

「強固なロイヤルティってこんな風に醸成されていくのね」

見事に親子ともどもはまってしまった我々は、ついにインテックス大阪で行なわれた「ポケモンカードゲーム西日本大会」に参加するまでに。現地に行って感心したこと、あるいは驚愕したことが2つあります。

この大会は(多分)任天堂もしくはポケモンキャラ管理会社の主催だと思うのですが、入場料や登録料などは一切かかっていません。参加者は自前のカードを持ち寄ってリーグ戦、トーナメントの勝ち抜きをするのですが、勿論そこに費用は発生しません。

「なるほど、物販ブースで儲けようという魂胆か」という穿った見方をどうしてもしてしまうのですが、小さなカード販売スペースこそあるものの、特にそこでしか買えないカードを売っているわけでもなく。

つまり、このイベントはあくまでも、ポケモンカードゲームを楽しめる場を提供することで、ポケモンというキャラクターのファン育成、ファン同士の交流が目的なのです。もちろん他の参加者とバトルすることで、カード収集意欲に火がつき、結果としてカード売上に繋がることも期待しているのでしょうが、それよりも本当に子どもたちにポケモンカードを楽しんでほしい、という主催者の思いが伝わってきて、20年近くにもわたってキャラクタービジネスのトップとして君臨している要因の一端を垣間見た思いがしました。

この大会の参加区分として「中学生以上」と「小学生以下」とカテゴリーがあるのですが、「中学生以上」の参加者を見に行ってかなりの驚愕をうけました。「中学生以上といっても、せいぜい高校生から大学生ぐらいかな、なんせポケモンだから」と思いつつ覗いてみたところ、普通に30代、40代のおっさんが熱いバトルを繰り広げている光景が・・・、いや、子供の付添いではなく、あくまでも単独参加の様子・・・

 カードゲームはその性質上、レアカードが発生するためコレクター性が高くなり、それが“大人”をも引き付けるのだとは思いますが、それにしても「中学生以上」の“平均年齢”が高いのにはびっくりしました。

コレクターの業である「コンプリート欲」は圧倒的に女性より男性の方が強い、という事を何かの文献で見たことがあります。たしかに「小学生以下」カテゴリーの男女比率は6:4ぐらいで、女の子も結構な割合でいるのですが、「中学生以上」カテゴリーに女性はほぼ皆無。

一方で、そういえばこの間、女子大生相手にまったく違うテーマのデプスインタビューをした時に、雑談の中で「小学生以来、久し振りにポケモンの新作をしたら楽しくなって、友達同士でまたハマっている」と言っていたことも思い出しました。

「カードコレクション」という、ジェンダーギャップの著しいカテゴリーは別として、ポケモンもこの世に出てそろそろ20年、当時熱中していたファーストコンタクターがそのまま大人になり、いまもポケモンと繋がっている。しかもこのようなブランド育成が日本だけでなく欧米をはじめとする先進国で、共通言語として脈々と息づいていること。

改めてものすごいブランド力だな、と感心しました。

(山本)

日本人とキャラクター(山本)2013年7月31日 水曜日

■とある夏の日の午後

先日、午後に半休を取って帰宅、爆睡後にリビングに入ると、小1の息子が最近ハマっているというTVアニメを見ておりました。それはなんと「ゲゲゲの鬼太郎」!

「なんと」というのは、ほかでもない私自身が幼少のころに同じようにハマっていたからです。すなわち、40年前の子供と現在の子供が全く同じコンテンツに夢中になっているというこの事実。

もちろん私が幼少時に見ていたものは「第2期」と言われるもので、現在CS等で放映されているものは「第5期」というらしく、時代設定や人物像などは21世紀現在に沿う形になっております。たたその根本的な世界観に変わりはなく、親子が並んで番組を見ていながら、同じように楽しい時間を過ごせるのは、決してDNAが成せる技だけとも、そして私が幼稚だからということだからとは思えません。「鬼太郎」というキャラクター(コンテンツ)に普遍普及の魅力があるということなのでしょう。
■日本はキャラクター天国

日本におけるアニメ・マンガを中心に発展したキャラクター文化は独特のものとよく言われます。ちなみに2012年のキャラクター商品全体の市場規模は1兆5300億円だそうです(キャラクター・データバンク調べ)。90年代後半から2000年代にかけては「ドラゴンボール」「ポケモン」「サンリオ」に代表される日本のキャラクターが“クールジャポン”のアイコンとして、全世界に認識されるようにもなりました。

なぜ日本においてこのようにキャラクター文化が育ち、一大ビジネスにまで発展したのか。簡単に言ってしまうと、コンテンツの元となるマンガの父であり、アニメの父でもある手塚治虫という空前絶後の天才がいたから、の一言で終わってしまいます(個人的には国民栄誉賞に値しながら、その名誉を授かっていない最たる人物だと思っています)。

それだけだとこの文章は終わっちゃうので、さらに考察を巡らせますと・・・

ゆるキャラを楽しめる日本人気質

ちょっと懐かしいところではせんと君、最近ではクマモン、ふなっしーなど、いわゆる「ゆるキャラ」ブームは留まるところを知らないといった感じです。個人的には大阪市玉造のご当地キャラ「とらとうちゃん」の、うらびれた感じがツボです。

とらとうちゃん

このようなご当地キャラ、海外では全くと言っていいほど存在しない、という事を聞いたことがあります。なぜ日本でだけこのように愛されるのか。

もともとの語源はみうらじゅん氏が、アバウトなやっつけ仕事のご当地キャラを面白がって(ある意味、揶揄する感じで)名づけたと記憶しております。

このような「不完全なもの、アバウトなものであってもその様を楽しむ」気質こそが日本人の特質なのではと思います。欧米の気質としてよく言われる「0か1か」「領域を明確にする」文化にはないものなのでしょう。

これはそのまま、諸外国が評価する日本発アニメ・マンガの特徴ともつながります。すなわち勧善懲悪、ハッピーエンドなストーリー(=子供向けで大人が楽しむものではない、というゼロイチ区分)ではなく、人物描写やその背景を豊かに描くことで(ある時は悪役をより魅力的に描いて)、起伏があり且つ単純ではない世界観(大人が楽しんでもいい)

という価値が評価されているという事です。この伝でいくと、もしかすると今後はご当地キャラも世界規模でブームになるのかもしれませんね。

子供と一緒に楽しんだアニメから、色々と思いは及んだのですが、実は最も驚愕だったのはキャラビジュアルの大胆な変わり様だったりして。

私が見ていた時代の猫娘がこれ ↓

なのに、今の猫娘ってこれ ↓

ですよ。(萌えパワー全開の妖怪??うーん…)

違う意味で鬼太郎の世界観が変わったことを痛感しました。
(山本)

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