MRidea vérité

お問い合わせ

スタッフブログ

スタッフ紹介を見る

大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

「立田が、今最も関心を持っていること」【第4回】(立田)2013年6月24日 月曜日

第4回】 新たな価値提供を目指して 

イノベーティブなアイデア発想ができるリサーチ会社もあっていいんじゃないか!?② 
前回からだいぶ期間が空いてしまいましたので、これまでの流れを振り返らせていただきますと…

【第1回】 課題認識①
リサーチという機能がなくなることはないが、リサーチ“業界”は近い将来なくなるかも!?
60年前から構築されてきた「リサーチ」という概念は融解を始めている中で、旧来型の「リサーチ」にしがみつくことで存在を維持しようとするのであれば、リサーチ業界はなくなる可能性があるのでは。リサーチ業界そのものが、顧客基点にたってイノベーションを起こさないといけない。
【第2回】 課題認識②
自社も含めた“守旧派”のリサーチ会社が、お客さまに提供すべき価値とは!?
顧客(クライアント)価値の視点で「リサーチ」というビジネスを考えた時、「仮説検証型リサーチ」においてはそのリサーチ会社ならではのユニークな仮説のご提供という価値、「仮説発見型リサーチ」ではユニークなリサーチの実践と、仮説発見までの思考法のご提供という価値、などなどが案として考えられるのではないか。
【第3回】 新たな価値提供を目指して
イノベーティブなアイデア発想ができるリサーチ会社もあっていんじゃないか!?①
世の中が求めているのは、ユニークな仮説New
idea
New Concept
これにはイノベーティブな発想が必要です。
では、そもそもイノベーティブな発想に必要なことって何なのか?
 ⇒それは「姿勢」「4つの行動スキル」「認知的スキル」で説明できるようだ!?
では、リサーチが「イノベーティブなアイデアを発想すること」にどう寄与できるのだろうか?
 ⇒これは、「4つの行動スキル」の中の「質問力/観察力」あたりと関係性がありそう!?


で、今回が4回シリーズの最終回。
弊社が志向しているサービスの方向性を簡単に(さわりだけ)ご紹介させていただきます。
と、その前に、上記とも関係が深いので、最近の弊社社内の“流行語”をご紹介させて頂きます。

セレンディピティ Serendipity
閃き。思わぬ偶然を発見する能力
●天の声は、考え続けている人に降りてくる。
●チャンスは心構えのある人を好む。考えているからこそアイデアは導かれてくる。
 (細菌学者ルイ・パスツール)
●きっかけは偶然であってコントロールできない。重要なのは、それを待ち構えている姿勢。
 考え続ければ、意識下で発酵が進み、何かのきっかけで、いつしかアイデアは閃く。
 (「発想ノート」高橋宣行氏より)

クリエイティブ界では共通言語なのではないかと思いますが、このコトバを弊社にも浸透させようとしています。イノベーションなんて、そうそう簡単に起こすことなんてできません。常日頃の多様な体験、専門領域外の異質な知識、考え続ける姿勢、これらがあって初めて「感じ取る感性」や「考える瞬発力・忍耐力」が磨かれ、イノベーティブな発想に繋がるのでしょう。
では、いよいよ最終回の本題へ!

■イノベーティブなアイデア開発プログラムの提唱

既成概念をぶち破る 拡散のメソッド
 
とかく人は、これまでの世の中の常識、業界の常識、といった“自主規制”の中でしか思考できないケースが多い。
一旦、頭の中にあるその“自主規制”を取っ払うため、例えば・・・


  • 顧客が本当に求めている価値、本当に解決したいと考えている課題は何かに思いを馳せ、生活者インサイトに触れる

  • その価値を全く別の形で提供している異質な業界のケースに学ぶ
  • エクストリームユーザーの生活様式や生活行動に学ぶ
  • 自然の叡智の学ぶ  etc

このような思考の展開、情報収集のプロセス全般が、広義のリサーチではないかと考えています。

イノベーティブなアイデアの 発想のメソッド

広義のリサーチにおいて集められた情報、加えて日常の生活の中でストックしてきた知識を総動員して、情報と情報を結合していく。

  • 単純結合法:アイデアとアイデアを結びつけて新たなアイデアを創出
  • 回遊的思考法:回遊的思考を駆使しながら情報を拾っていき結合させていきながらアイデアを創出

【参考情報】

「回遊的思考法」は、同志社大学の山口栄一教授著書の「イノベーション
破壊と共鳴」を参考にさせて頂いています。
本書では、トランジスタ、青色発光ダイオード、isp細胞といった技術のイノベーションが起こっていったプロセスを紐解いています。すると、すべてが右図のような「ダイヤグラム(イノベーション・ダイヤグラム)」で説明できるのだそうです。
単純に今ある「既存の知・技術」に改良を施すのではなく、一度暗黙知に潜り込み、「知の創造」を行ったり、「知の回遊」を行った後に、「知の具現化」を行う、といった思考のプロセスです。

■弊社では、下記のようなサービスを構築し、ご提供して参ります

「多様な価値観を持った人材」、「ユニークな体験をしてきた人材」の集合体(組織)を基盤とし、
  • 既成概念に捉われない様々な発見に結びつく広義のリサーチのメニュー化
  • イノベーティブなアイデア発想プログラムのメニュー化
を進め、お客様のモノづくり、ビジネスモデルの開発に貢献して参ります。
ご期待ください。
(立田)

「立田が、今最も関心を持っていること」【第3回】(立田)2012年12月3日 月曜日


【第3回】 
新たな価値提供を目指して 
イノベーティブなアイデア発想ができるリサーチ会社もあっていいんじゃないか!?① 
P&Gのイノベーティブなアイデア開発への取組み
いきなり余談から入りますが・・・
P&Gでは、「ニュー・グロース・ファクトリー」という考え方でイノベーションに取り組んでいるそうです。
ニュー・グロース・ファクトリー」
革新的な製品や事業を連発し、持続的成長を支えるような体系的にイノベーションに取り組む枠組み
(Harvard Business Review
October 2011
●ニュー・グロース・ファクトリーの形成プロセス
・破壊的成長を促すマインドセット行動を教育
・コア事業から切り離された新事業創出グループを立ち上げ、複数事業にまたがるアイデアを開発するとともに、新しい事業機会も追求。また、「ラーニング・ワークス」 と呼ばれる 消費者調査 を行なう専門チームを設立。
・プロセス・マニュアル作成、デモンストレーションプロジェクトの実施
●4種類のイノベーションの定義
1.持続的イノベーション
既存製品の漸進的改善をもたらす。衣料用洗剤の洗浄力をもう少し高めたり、歯磨き粉の味をさらに良くしたりといった類。「よりよい」「より簡単な」「より安い」便益をもたらす。既存顧客のシェアを維持、製品を試そうとする人を増やす上でも重要。
2.転換的持続的イノベーション
既存の製品やサービスのカテゴリーを再編成する。桁違いに業績を改善し、事業を抜本的に変化させ、市場シェア、利益水準、消費者受容度を飛躍的に向上させる。(ex.しわ取りクリーム)
3.破壊的イノベーショ
これまでにないビジネスチャンスを得る。(ex.ファブリーズ)
4.コマーシャルイノベーション
創造的なマーケティング、パッケージ、プロモーションのアプローチによって、既存の製品やサービスを成長させる。
ただし、上記2,3に比べると持続性は限定的。
P&Gでは、全社戦略、事業戦略、そしてイノベーション戦略を明確に定義し、それに合わせて組織も構築しているようですね。その中で、消費者調査をイノベーションの一つの重要なツールとして位置付けているところが参考になります。
■そもそもイノベーションに必要なことって何?
では、イノベーションには何が必要なのでしょうか?
色々書籍を読んでいくにつれ、次の 4つ ではないか、という思いに至りました。
1.現状に異議を唱える姿勢 (を持った人材)
大前提として、既成概念から脱却できること。
2.4つの行動的スキル 質問力/観察力/ネットワーク力/実験力 (を持った人材)
ここには、自ら積極的に様々な分野の人に関わり情報に触れる、様々な分野の現場(製造現場/販売現場/消費・使用現場/くらし現場等)を体験する、プロトタイプが出来れば取り敢えず試してみる、という要素が含まれているようです。そして…
    
日常の中で、情報・体験をストックしておく
    
アイデア開発プロジェクトの中で、イノベーションの肝となる情報へ到達できる
ことが求められてます。
3.認知的スキル 関連付ける思考 (を持った人材)
「アイデアは、アイデアとアイデアの組み合わせでしかない」と言われます。上記2の「①ストックされた情報」、「②アイデア開発段階で到達した情報」、これら情報と情報を“受粉”させることが、イノベーションを可能にするとのこと。
4.上記1~3に関連する能力を養成するための人材育成プログラム
全てのスタートは“人材育成”ですね。そのためには“プログラム”が必要です。
そのプログラムにのっとって育成すれば、程度の差はあれ、誰でもクリエイティビティは必ず高められると言われています。
■リサーチの出番はどこに?
では、リサーチはどこに寄与するのか?
上記の「2.4つの行動的スキル」の中の「質問力/観察力」当たりからリサーチの香りが漂ってきます。
そして、イノベーティブなアイデア発想に繋げるためには、定型化されていない エスノグラフィー的なアプローチ が重宝されるのではないでしょうか。
それは何故? そこら辺は次回に。。。
【第4回】 新たな価値提供を目指して イノベーティブなアイデア発想ができるリサーチ会社もあっていいんじゃないか!?② につづく)
(立田)

スタッフ

バックナンバー

ページ上部へ

〒550-0004
大阪市西区靱本町1丁目7番3号
PAX本町ビル
インターネットからのお問い合わせはこちら インターネットからのお問い合わせはこちら 06-6449-1595(代)06-6449-1595(代)