大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。
今回は、先日読んだ本と昨年東京観光(もちろんコロナウイルス以前)の際に出会った野球ボールから、最近強く感じるようになったことについて書いてみたいと思います。
【先日読んだ本:「仕事は楽しいかね?」デイル・ドーテン著 について】
●本書との出会い…
愛読家で有名な女優の芦田愛菜さんが一番感銘した本として「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」を紹介していたので、その本を読んでみました(なんと、9歳のころに読んだ本として紹介されていて、「どんな小学生やねん!」と思い kindle で即ポチり)。すると、本の中で山中先生が影響を受けた本として、今回取り上げている「仕事は楽しいかね?」を紹介されていて、またまたポチる。そんな出会いでした。
●本書の概要…
この本の主人公は、ある程度出世コースを歩み特段不満はないが毎日同じ日々を過ごしている40代の男性ビジネスマン。空港に到着するも天候の影響から飛行機が飛ばなくなり1日空港にいることに。その場に居合わせた有名な経営コンサルタントのおじいさんとの会話を通じて、主人公が仕事に対する意識を変えていく物語。
【印象的だった内容】
・今日の目標は明日のマンネリ
(マンネリ化した生活から抜け出すために目標を設定するが、それが明日のマンネリを生んでいるということ)
・設定すべき目標は「明日は今日と違う自分になること」
(ただひたすら今より良くなろうとすること、そのため試し続けること)
・他人を凌駕する人材になろうとすることを、他人と同じ人間になることで達成しようとしている
・完璧とは、ダメになる過程の第一段階
・コカ・コーラを開発したジョン・ペンバートン氏の話
薬局を営み、常に新しい治療薬を考えていた薬剤師のジョン・ペンバートン氏。
ある日、新しく開発したシロップ状の頭痛薬を2人の従業員が水で割って飲んでいた。
自分も一緒に飲んでみると…悪くない!ソーダ水で割ったらもっとよくなるのでは!?
という偶然をキャッチし、可能性を探求し始めたことがきっかけでした。
(普通なら叱りそうな場面も、叱るどころか自分も飲んでみて、さらに発想を広げる)
●本書から感じたコト…
MRIに入社して7年目に突入した私。入社当初は何もかもが新しく刺激で、否が応でも試すこと繰り返す環境にいたんだと改めて感じました。しかし、現状は、ある程度の知識やスキルを身につけ、周囲の関係性などが少しずつ見えてくるようになり、知らず知らずのうちに刺激の少ない環境に身を置いているということに気づきました。それを抜け出すためには、「試し続けること」が必要不可欠だということを強烈に実感しました。
【東京観光:東京タワーの「野球ボール」 について】
●謎の「野球ボール」からの気づき…
昨年、東京観光をした際に、小学生以来の東京タワーに行きました。そこで、展望フロアに行くエレベータ付近に「野球ボール」が飾ってあり「なんやこれ??」と、すごく気になったので資料を読んでみると、支柱の取り換え工事をしていた際に作業員の方が、先端部に取り付けられたアンテナの支柱の中から発見されたものでした。その時、単純に「このボールを発見した人、スゴイな!」って思ったのです。
※地上306mの支柱の中に建設当時からあったとみられており、なぜそんなところにあるのかという謎はテレビや新聞でも取り上げられていたようですね。その謎のボールに対し、公開を望む声が多く寄せられたことから常設展示が決まったそうです。
●出来事から感じたコト…
取り換え工事中にボールを発見し、違和感(謎に対するわくわく感?)を感じた人はやっぱりスゴイなと。発見した人が仕事を効率的に淡々と進める人だったら、ただのゴミになっていたかもしれない。「作業の邪魔になるゴミのボール」か「常設展示される魅惑のボール」か、この雲泥の差を生むのは発見したボールに対する捉え方の違いです。日々の中にもそんな場面が潜んでいるのかもしれないと思うと、モノゴトの見方を変えてみること(自分が感じたことと違う見方ができないか?)も「試すこと」の一つとして実行できるとよいのかもしれないと感じました。
●最後に
慣れないうちは自分にとって刺激的な環境であったとしても、突き進んでいくといずれは慣れてきます。そうなった時、さらなる向上を目指す場合は、新たに突き進みたいと思える「何か」を見つけることが必要だと感じます。そのためには、新しい何かを試し続けることが必要不可欠。しかし、慣れ親しんだ環境(現状)はとても過ごしやすく非常に“ラク”である一方、新たな刺激、経験のないことを試すことは非常に“シンドイ”ことだと思ってしまいます。
得てして、新たに「試すこと」を重く考えてしまうが、あまり重く考えず、身の回りのモノゴトに対する見方を変えてみる。長期化する在宅勤務や自粛生活も、こんな時だからこそという視点で前向きに捉えてみたいと思います(あと、よくわからないけど面白そうだからと、本をポチってみることも刺激としてとても有効だと感じた今日この頃でした 笑)。
(今井)
■台湾の感想
プライベートで台湾に行ってきました。
中華圏は初めてだったのですが、なんというかその文化に色々と衝撃を受けました。
中でも特徴的だったのは龍山寺というお寺で、
ここには仏教、道教、儒教の神さま仏さまがエイヤっと祀られている上に、歴史上の人物なんかも祀られていて、
言わば神仏のアベンジャーズ状態。これでもか!と言わんばかりのぐいぐい来る迫力を感じました。
そんな足し算的な発想を旅行中は随所で感じ、これが中華圏かーと圧倒されたものです。
■天神祭りの仕掛け花火
いきなり話は変わり、先日の天神祭に行ってきました。
ありがたいことに花火大会の企業協賛席のチケットを頂き、
聞けば、船の上で花火を観覧でき、更には豪華なお弁当と冷えた缶ビールまで振舞われるというステキなチケット。
行くしかありません。
企業協賛の花火は通常のものと異なり仕掛け花火となっています。
司会の方が協賛企業を紹介し、その企業の花火が1分程度あがる。それを30社くらいでしょうか、企業分繰り返すという進行です。
隣では通常の花火がひっきりなしに打ち上げられているので、そっちを見ても良し、仕掛け花火が始まればそちらに目を移すといった感じです。
仕掛け花火はこんな感じであがります。
通常の花火と比べると、仕掛け花火は派手さでは到底かないません。
ただし各企業、工夫があり「次はどんな構成でくるの?」と期待させる楽しさがあります。
それはあたかも1分間の花火演劇を見ているよう。
次の花火までには少しのインターバルがありますが、花火後にもれなく振ってくる灰や火薬の香り、
行き交う船やそこからの太鼓や笛の音、周囲の人と一緒に手打ちをする一体感など、
その場の空気を感じながら花火を待つ。
そして、そんなインターバルがあるからこそ逆に1回1回に集中していることに気づきます。
派手ではないものの、思わず感動し拍手がでる回も少なくないのは、
集中して余すことなく花火を鑑賞している環境も影響していると思います。
■引き算するから見えてくること
夜空を埋め尽くす花火の圧倒的な迫力は魅力です。
これでもか!と打ちあがるダイナミックな演出、今までの私の花火の楽しみ方はこちらでした。
でも、引き算して一つの要素に絞るからこそ、かえって見えてくるものがあります。
今回の天神祭りの花火が教えてくれたのは後者の楽しみ方でした。
どちらがいいという話ではないですが、一輪挿しの朝顔で美しさを示した千利休を例に出すまでもなく、
引き算発想は日本人のメンタリティがマッチする方向性だと思います。
余計なモノを取り除いた結果残るシンプルな本質、そんな視点を仕事にも活かしたいと思う次第です。
…と言いつつ、つい先日、淀川花火大会のど派手なクライマックスに歓声を上げてきたところです。
どちらがいいという話ではないですね(笑)
(安部)