大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。
お久しぶりです、上出です。
前回のブログ執筆から実は2年ほど経過しようとしていることに気が付き驚いておりますが、
ここで早速皆さまに1つご質問です。
この2年間、何回くらい「アンケート」に回答されましたか?
■世の中の約半分がアンケート協力者
おそらく、弊社のブログを読んでくださっているような方は、
調査にご興味をお持ちの方が多いと思いますので、
アンケートにご協力される側の機会もかなり多いのではと思います。
私自身も、商品購入後のお客様アンケートなどを回答する機会は多く、
旅先などでもアンケート用紙を見つけるとつい嬉しくなって写真を撮ってしまったりしています。
こういう、木箱に入ったアンケートも味があっていいですよね。
撮影場所:高山市政記念館様 https://www.city.takayama.lg.jp/shisetsu/1004141/1004142/1004248.html
個人的には「大いに満足」な記念館でした!
世の中的には「ポイ活」でアンケートに回答される方が多いかと思います。
GMOメディア様のポイ活に関する調査から試算しますと、世の中の約半分くらいの方が、
ポイ活でアンケートに協力してくださっており、矢野経済研究所様のポイ活市場予測のデータをみても、今後も増加傾向のようです。
すごいですよね、外を歩けば半分はアンケート協力者。我々調査会社に勤める者はお礼を言って回らねばなりません。不審がられるので控えますが。
(出典:GMOメディア様「2023年3月実施のポイ活に関する調査(https://www.gmo.media/archives/6064/)
意識してポイ活をしている(88.6%)×ポイントの貯め方はアンケートへの回答(63.7%)=56.4%
矢野経済研究所様「ポイントサービス市場に関する調査(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3605)」
■ご自身でアンケートを作成される際に気を付けてみてほしいこと
アンケートの回答が増えていることは、それだけ作成されるアンケートの数も増えていることを表しているかと思います。
中にはもしかすると企業のご担当者の方で、いきなりご自身でアンケートを作ることになって、
戸惑っている方もいらっしゃるかもしれません。
僭越ながらリサーチ会社に勤める者としてそのような方に1つ、
アンケート作成時に気を付けていただくとよいかもしれないことをこの場を借りてお伝えさせていただきます。
それは、
「排他探偵、略して『排探偵』になりきる」ことです!!!
…はい?
って感じですよね、分かります、すみません 笑
調査業界にも「排他探偵」なる用語はないです。今つくりました。私はミステリー小説が好きです。
来たれ同好の士。
さて。
探偵はともかく『排他』とは?
この業界に勤めているとよく耳にしますが、
入社前(もう10年前ですね…)を思い起こしても、
日常会話ではあまり使っていなかった言葉だと思います。
また先ほどは『排他探偵』と言いたいがためにあえて略しましたが、
私が言いたいのは『排他の選択肢』のことです。
つまり、アンケートの選択肢でよく最後に入っているコレ↓
・「あてはまるものはない」
・「上記以外」
これらを指して、アンケート作成時には『排他の選択肢』であったり『逃げコード』と呼んでいたりします。
※アスマーク様の排他の選択肢のご説明:https://www.asmarq.co.jp/column/column-cat/glossary/word0022/
■意外と忘れられがちな「排他の選択肢」
いやいや、「あてはまるものはない」くらい入れ忘れるわけないでしょう…」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、アンケート作成時、特に調査で検証したい仮説がなかなか定まらないときは、
選択肢自体の精査に精一杯になってしまって、意外と入れ忘れてしまうこともあります。
また、たとえば以下のような例ではいかがでしょうか。
「えっ、前問でレストランに行ったことがあるって回答しているのに排他を入れないといけないの!?」
と思われるかもしれません。
「このケースで致命的なのは、あくまでもメニューを書き漏らすケースであって、
そこさえ網羅的に書けていれば大丈夫じゃない???」
と。
ですが、こういう場合はいかがでしょう。
(ケース1)前問で回答ミスしてしまった場合
そもそも、問1で本当はレストランAに訪問したことがないのに、
誤って「はい」と回答してしまった場合
回答ミスをしたことに気が付かず「次へ」のボタンを押してしまうと、
多くのWEBアンケートでは、前問に戻って回答修正するボタンがないので、
回答者は強制的に問2の質問に向き合うことになりますが、選択肢をみて思うのです。
「あてはまるものがない…!」
その叫びはまさに、排他の選択肢そのもの。
ですが、後戻りはできないので、何かを選んで前に進むしかありません。
ここまで回答してきた時間と労力を無駄にもしたくないので、
アンケートの途中離脱もできれば避けたい(プロスペクト理論。人は損をしたくない)となると、
「とりあえず…、一番上のメニューAにしておくか…(順序バイアス。一番上のものを選びやすい)」
このように考えても、不思議ではない…かも、しれません。
この例の場合はまだ2問目なので、途中離脱のほうが多くなりそうではあります。
また、この例は前問が「はい/いいえ」の2択なので回答ミスはかなり少ないと思いますが、
現実はそうではないケースも多いかと思います。
せっかく回答しようとしてくれたのに、離脱者が出るのはかなしいですね。
企業名が明示されているアンケートであれば、その企業へのロイヤルティの低下にもつながってしまうかもしれません。
(ケース2)注文したものをどうしても思い出せない場合
これもありそうですね。この場合逃げコードとして「あてはまるものはない」を入れるより、
「覚えていない」のほうが回答しやすいかもしれません。
※この「覚えていない」スコアが高い場合は、このレストランAのメニューが記憶に残りづらいという課題の発見につながるかもしれないですね。
(ケース3)訪問はしたが、注文していない場合
こちらはレアケースにはなりますが、
回答ミスがなかったとしても、レストランに行ったからといって、必ずしも注文するとは限らないですし、予約だけして帰って、そのタイミングで上記のアンケートを回答する可能性もゼロではありません。
ここまで3つのケースをみてきましたが、
やはりこれらの事例では排他の選択肢を入れていたほうが、メニューA~Cのより正確な数値が得られて、調査の精度が上がるように思います。
■終わりに
近年WEBアンケートが増える中、各社様アンケートを自社内で作成される機会も増えていることと思います。
回答者側も移動中や待ち時間など、アンケートに完全には集中していない状況で回答をされているケースもあるため、見落としなどによる回答ミスをゼロにすることは難しいですが、
たとえば今回ご紹介したような
「排他の選択肢を用意できそうな隙がないか、『排他探偵』になったつもりで探していただく」
工程を踏んでいただくと、調査結果の精度が上がるケースもあるかと思います。
もちろん、すべての設問に排他の選択肢を入れるというものでもないので
(たとえば「あてはまる」~「あてはまらない」までの5段階で聞く場合など)、
「あてはまらない」ケースもあるかと思いますが、
ご自身でアンケートを作成される際は、よろしければぜひ試してみてください。
注:アンケート配信後に抜け漏れに気が付くこともあると思うので、
保険的に一旦排他の選択肢は初めから入れるものとして想定しておくのもありかと思います。
排他の選択肢の代用として、「その他(具体的に: )」と入れておくのもよいかもしれません。
■余談
ところで、旅先でアンケート用紙の写真を嬉々として撮るなんて、まるで調査マニアですね 笑
自分にこのような日が来ようとは!
今年で入社10年目になりました。関わってくださった皆さま、本当にありがとうございます。
市場調査社には私などはるかにしのぐ調査マニアたち(ほめているのか?笑)がそろっておりますので、ぜひ弊社へのご相談もお待ちしております!
(今回のブログは2年前とは異なりダイレクトに宣伝しております 笑)
上出
自分の好きなものに囲まれる時間は、心に安らぎを与えてくれます。
私の場合、好きな文房具を使って手帳に日記をつけるときに心地よさを感じます。
個人作家さんが手掛ける手作りの作品(文房具)は、直接購入することが多く、その思いが伝わってきて、より一層愛着が湧きます。また、経年によって変化するものもあり、飽きない魅力があります。
今回は、そんな手作りの良さと個人作家さんの魅力について書かせていただきます。
(1)木軸ペン
木軸ペンは天然木のぬくもりや見た目、触り心地、香りなど、人工的な素材にはない独特の魅力があります。私が持っている「野原工芸」さんや「工房 楔(せつ)」さんの木軸ペンも、見た目がキレイでヒノキの香りが特徴的で使っていて良い気分になれます。木軸ペンは木の種類によって外観が異なり、経年変化も楽しめるため、長く使うほどに愛着が湧いてきます。また、手に取るたびに作り手の思いが伝わってくるように感じます。
(2)革の手帳
「kiiro works」さんは革小物を作っておられる方で、システム手帳はとても人気です。手帳関連のイベントで作家さん本人に直接注文したのですが、人気ということもあって約1年待ち。その待ち時間からすでにわくわく感がありました。届いた手帳は、レトロなデザインで個性的。革の匂いも良く、丁寧な縫製で長く使えるものです。作り手の顔が見えることで距離感が近く感じられ、より大切に使いたい気持ちが高まりました。
(3)ガラスペン
ガラスペン自体をご存知ない方もおられるかもしれません。実は、日本におけるガラスペンの歴史はそれなりに古く、1902年に始まったと言われています。毛細管現象を利用してインクを吸い上げ、滑らかな書き味が特徴です。万年筆と似た印象もありますが、ガラスペンは水で簡単に洗浄でき、インクを変えるのも容易なため、絵を描くことにも使われます。また、ガラスペンはその美しさと機能性から工芸品としても高く評価されています。
最近では100円ショップ(Seria)でも購入できるようになり、気軽に始められるようになりました。私の持っているガラスペンは、「HASE硝子工房」さんのもので、すぐに売り切れてしまうほどの人気です。ガラスペンをクルクル回転させると「流水」という名の通り、水が流れているように見える美しいペンです。
私は1日の終わりに「手帳タイム」を設けており、その時間が忙しい1日をリセットし、心を落ち着かせてくれます。お気に入りの個人作家さんの文房具は、そんな癒やしの時間に欠かせないアイテムとなっています。
佐藤
スタッフ