最近あまりテレビを見る機会がなく、特にドラマのような毎週欠かさず観ないといけないような番組とは、特に無縁でした。
そんな私がはまってしまった番組が、大河ドラマ「軍師 黒田官兵衛」です。
元々、日本史好きで、特に戦国時代の武将達の生き様には魅力がいっぱい。
「黒田官兵衛」を観ながら感じたことを書きたいと思います。
と言っても主人公の官兵衛ではなく、官兵衛が仕えた「羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)」について感じたことです。
ドラマで描かれている「秀吉」は「戦のない世の中を作るため、天下統一を目指す」という「織田信長」のビジョンに魅かれ、自分の役割を果たすべく邁進しています。「秀吉」が優れているなぁと感じるのは、家臣達の心の掌握力です。
時代が時代だけに家臣達は「秀吉」のために命を懸けて自分達の使命を全うする訳ですが、「信長」のそれとは全く異なるのかなと。
現に「信長」は家臣である「明智光秀」の謀反によって本能寺で最期を迎えます。
ドラマでは徹底した冷酷主義で目的の達成のためなら家臣も切り捨てる風に描かれています。
一方、「秀吉」はというと人間味溢れる血の通った男といった印象です(演じている竹中直人のキャラも影響している性もあるかもしれませんが)。
「秀吉」がリーダーとして優れていると感じるのは以下の点です。
『決して自分の地位におごらない』ドラマの中で自分の家臣に対して、秀吉はしばしば頭を下げています。自分が至らなかった場合、相手への感謝の意とシーンが様々ですが、この時代において家臣に対して頭を下げる謙虚さに、あっぱれ!『信念を貫く』秀吉はご存知の通り、元々は足軽(または農民)の出。信長の家臣は由緒ある武家の出が多く、他の武将からはさげすまされていました。しかし、合戦のやり方等、他の武将の考え方が間違っていた場合は憶することなく意見を申す。この時代において自分より位が上の人に物申す度量の大きさに、あっぱれ!『他人の意見を聞き入れる』秀吉は軍師である「黒田官兵衛」「竹中半兵衛」の進言を実によく聞き入れます。互いが強い信念を持ち、相手を信頼し、尽くすのです。この時代に家臣を心の底から信頼し、家臣に尽くした誠実さに、あっぱれ!『ビジョンを語る!!』秀吉は「黒田官兵衛」や「竹中半兵衛」に「戦のない平和な世の中をつくりたい」「万人が豊かに暮らせる国にしたい!」そのための天下統一の必要性を彼らに語り続けています。
夢を口にして、熱く語れる、その情熱に、あっぱれ!
その他にも、
『家臣を褒める』『仕事を任せる』『差別をしない』『運をつかむ』など秀吉の人間像を挙げていくだけで、間違いなく優れた「リーダー育成本」が完成すると思います。
このような素養を持つ秀吉が、後に天下人となったのは、必然的なことだと感じています。
信長が圧倒的なカリスマ性で「天下統一」の原動力となり、そのきっかけを作ったのは間違いのないところだけど、天下統一に至らなかったのは、リーダーとしての素養に何かが足りなかったのだと感じるのです。
その足りないものを秀吉は持っていた。私はそう感じました。また秀吉は今の世の中(現代)においても、きっと素晴らしいリーダーに成り得たのだと疑う余地がありません。
ドラマを観ながら「秀吉」スゲー!あんな人に成りてー!と自分の至らなさにつくづくと気付かされるのです。
(浜本)