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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
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メタバースについて(大西)2023年2月28日 火曜日

みなさんは「メタバース」と聞くと、どのようなことを連想されますか。

 

仮想空間、

Meta(旧Facebook)、

ビジネスシーンでの活用、

VRとの親和性

Z世代がメインターゲットのサービス(私には関係ないもの)…

最近では、「男はつらいよの世界を体験できるメタバースや「渋谷の街並み」を仮想空間上に再現したメタバースが登場しているようです。

メタバースに関するネット記事を見るたびに『なんだか楽しそうなサービスだな~』と思いつつも『よくわからないし、自分とはずいぶん遠いものだな~』と感じていたのですが、「男はつらいよ」の記事を見たときに、一気に親近感がわき、メタバースについて知りたいと思うようになりました。

 

メタバースは抽象度が高い技術ですので、文章だけでは伝えきれないところがありますが、簡単にまとめると、

・現実世界に似たデジタル上の「もうひとつの世界(=仮想世界)」を指す

・多人数が同じ空間にいて、現実世界と同じように時間が流れている(止まることがない)

・その世界では、アバターとして(現実世界と同じように)行動や活動ができる

・現実世界と同様に経済性があり、時間も現実世界と同様に流れている

・仮想世界にあるコンテンツ/サービスは何でも利用できる

・誰でもコンテンツを作成・運営できる

を満たしている空間をメタバースと表現できるようです。

 

メタバース空間では、現実世界と同様に自由で、何をしてもかまいません。
メタバース空間でお店を経営することやカフェで友達と会話すること、あるいは何もしなくてもいい空間です。
つまり現実世界と同じように振舞うことができ、活動目的は自分で探します

従来のゲームは、製作者が達成すべき目標を設定している点で、メタバースと異なります。

例えば、ポケモンはポケモンマスターになるという目標が設定されていて、その目標を目指す範囲の中で自由に行動できるのですが、メタバースの代表格として知られているFortniteは、友達と待ち合わせをして合流して一緒に遊んだり、ゲーム内で配信されるバーチャルライブに参加したりなど、目標に縛られずにユーザーが自由に活動できる空間が用意されています。

他にも、現在提供されているメタバースとしては、冒頭の実在する街並みを再現した体験型のサービスや、Metaが提供するバーチャル会議室「Horizon Workrooms」や東京ゲームショウ2022で用意されたバーチャル会場(展示以外にも、商談ブースや広告ブースがありました)などのビジネスシーンでの活用も期待されています。

ただ、いずれもメタバースの要件の一部を満たすものに過ぎず、まだまだ開発初期の技術と言えます。

完成された(理想の)メタバース空間はもうほとんど現実と区別がつかない世界で、人々は仮想世界の住人として生活の一部をバーチャル空間で営むことになりそうです。

現実世界との大きな違いは、食事などの生理的活動を行えない点と、空を飛んだり瞬間移動するなどの非現実な体験ができる点でしょうか。
まるで映画「マトリックス」の世界みたい!と想像するとかなり恐ろしい技術のように感じますが、生活の一部をバーチャル空間に置き換える技術と捉えると、親近感がわき始めます。

例えばオフィスをバーチャル空間に置き換えるとします。メタバース内では他人の表情や仕草、姿勢も認識できるので、メタバース空間にホワイトカラーの会社のオフィスを設置すると、テレワークの弊害(コミュニケーション不足など)が解消され、ワーケーションが当たり前の世界が訪れます。

例えば旅行。冒頭の「バーチャル渋谷」のような、実際の街並みが再現された世界を体験することができ、実際にある店舗で買い物まで楽しむことができます(メタバース内に実際に存在する店舗が設置されていて、そこで買った服は現実世界で自宅まで届けられる)。

この2ケースをみても、メタバースは無限に近い可能性を秘めたプラットフォームであることがわかります。

もちろん、これらを実現するためには、人の表情を読み取り再現する技術や街並みを再現する技術の開発や、現実世界と仮想世界をリアルタイムでリンクさせるための天文学的な情報処理能力を有する演算装置の開発が必要となり、到底実現できそうにないものばかりですが、ジョン・フォン・ノイマンが1940年代に想像したタブレット端末が普及している世界が70年近く経ってから実現したように、50年後あるいは100年後には、理想に近いメタバース空間を楽しめる未来が待っているのでしょうか。

 

長々と妄想をしてしまいましたが、未来に目を向けて時代の流れを想像することはとても楽しいですね(LIFT SHIFTを読み返したいと思います)。

 

※メタバースについて詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
(メタバースには、統一された定義はないようです。)

参考①: 「The Metaverse: What It Is, Where to Find it, Who Will Build It, and Fortnite,2020.」 Matthew Ball

https://www.matthewball.vc/all/themetaverse
(メタバースの7つの要件について:後にメタバースを定義する指針となっているようです)

 

参考②: monoAI technology株式会社.「メタバース相談室」

https://xrcloud.jp/blog/articles/business/1811/

 

※VR、ARはメタバースの再現性を高めるための手段の1つであり、メタバースと同義ではありません。詳しくは以下をご参照ください。

参考③:TOPPAN SOLUTION.「メタバースとVRの違いとは?」

https://www.toppan.co.jp/solution/column/13colum_2022.html

 

(大西)

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