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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

新元号の発表に思うこと(山本)2019年4月5日 金曜日

去る4月1日、新元号の発表がありました。私自身は普段から日付を記入する際にも西暦で書くタイプであり、元号が変わっても自分の生活がドラスティックに変わることはないはずなのですが(もちろん日本という国、集合体の精神性には大きな変化であります)、なぜか発表予定の11時半が近づくにつれ、そわそわそしてワクワクとした気分になり。

そして11時半になると、社内のスタッフが全員、TVのある会議室に集まって、発表を見守る“イベント”と化していました。

全員が仕事の手を止めて一堂に会するこの雰囲気、「以前にもあったなあ、いつやったっけ?ああ2002年の日韓ワールドカップの日本戦だ」と思い返すくらい、全員がTVにくぎ付けになって、高揚しながら事の様子を見守るというのはなかなかに稀有な体験ではあります。

翌日、クライアント先での打ち合わせ時に、弊社で元号発表のニュースを一同で見守ったことを話して、「〇〇さんのところではどうでした?」と聞くと、「ああ、ぼくらはそれぞれ自分の机のPCやスマホでストリーミングニュースを見ていました。そもそもオフィスにテレビないし」と。

その会社はベンチャー的な起業で若いスタッフが多い会社なので「さもありなん」ではありますが、今やオフィスにTVがないことも含め、その温度感の差に「昭和」と「平成」との隔世を感じた次第です。

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出展元:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/04/post-11928.php

■平成の30年はデジタル化の30年

平成は30年前にスタートしましたが、同じように30年前に産声を上げたのが「ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)」であることを最近知りました。インターネットによる情報受発信の発展は、日本人にとっては平成の歩みと一緒であり、平成生まれはまさにデジタルネイティブそのものなんですね。

すなわち平成の30年間は、世の中のモノ・情報の流通やコミュニケーションが一気にデジタル化へと加速した30年でもあります。

ということはよく言われている「デジタル思考/アナログ思考」という枠組みも、たかだかここ10数年の概念だということになるのでしょうか。もちろんインターネット以前にも、デジタル的概念はありましたが、一般的に浸透しやすくなったのは、この時期の世間全般のデジタル傾斜と被るのだと思われます。

 

■デジタル思考とアナログ思考

デジタル思考とは、ご存知のように「白か黒か」をジャッジする、ベストなものでなければ、それはワーストである、という判断機軸で物事を考えることです。

一方のアナログ思考は、白と黒との間には実は幅広いグレーのゾーンが広がっており、そのグレーゾーンをいかに捉えるかということです。もしかするとベストな選択はできないかもしれない、でも「モアベター」な方向性を探索し続ける意思と行動、と言い換えることもできるかと思います。

と書くと「デジタル思考ではなく、アナログ思考であるべし」とすぐに考えがちですが、まさにその単純な帰結こそが「デジタル思考」なわけで。デジタル思考が求められるシーンというのもあります。例えば災害時のとっさの判断、クレームへの対応など素早い判断・ジャッジが求められる場面では、悠長に思考を巡らせる時間はありません。国や組織のリーダーには、特にデジタル思考力が求められます。アナログ思考でより広く深く、デジタル的な判断で実行できる素養こそが、理想のリーダーなのでしょう。

平成がデジタル的なモノ・コトが一般化したように、令和の時代は、AI・IoTがより社会に浸透する時代と言えます。

そんな社会で我々リサーチャーに求められるものは、というと逆説的になりますが、より高次なアナログ思考ではないかと思います。

AI・IoT により1次的/2次的、質的/量的な有象無象の情報を集めることは容易になります。

またそれらを意味ある形にまとめ上げることも可能でしょう。そのまとめ方をインプットするのは人間の脳(アナログ)であり、まとめ上られた情報の固まりから、どんな可能性が考えられるのかに思いをはせるのも、最終的にはアナログ的思考です。

元号発表を機に、よりデジタル的なモノに囚われがちな次の時代にこそ、アナログ思考を磨いてデジタルとのうまい付き合い方を考えていきたいと再認識させられました。

(山本)

インフルエンサーになりたい!(山本)2018年1月30日 火曜日

 

2018年のヒット予測商品として、日経トレンディをはじめとする各媒体で軒並み1位に挙がっている商品といえば、

はい、「Amazon エコー」や「Googleホーム」、いわゆるAIスピーカーですね。この春にはアップルも参入してくるとのことで、新たな市場が本格的に形成されていくことでしょう。

AIスピーカー

 

昨年、国内外サッカーの快適な視聴環境構築のために、Fire TV stick、Fireタブレットを購入して、その利便性にガッツリハマった私としては、次なるガジェットとしてAmazon エコーにも興味を持ち、日本上陸間もなく、リクエストメールを送りました。といっても、アメリカ国内での評判がいいことからリクエストが殺到しており、なかなか購入招待されないと聞いていたので、リクエストしたことも忘れていた年末、Amazonから招待通知が。しかも気づいたのは招待期限が切れる1日前。

AIスピーカーの1台目はやはりリビングに置きたい。となると個人ユースではなく家族ユースとなる。その場合、わが家に限らず多くの家庭にとって関門となるのが、奥さんの承認を得ること。特にうちの奥さんの場合、イノベーター理論で言うところの典型的なレイトマジョリティ。評価が定まっておらず、損得が明確でない商品・サービスへのトライアルにはとにかく消極的な情報弱者。招待期限まで1日切った中、わが家で繰り広げられた新商品訴求側と被説得者とのせめぎ合い(?)が以下の通りです。

私「最近、AIスピーカーのCMよく見るようになったな」(トレンド感をアピール!)

奥さん「ああ、OKグーグルとか言ってるやつ?あれ、何ができるの?」

私「(よし、ツカミは上々♪)音声を認識して、わざわざPCやスマホ起ち上げんでも、色々な情報を教えてくれるので便利らしい。アメリカでは半数以上の世帯が導入しているって(適当に風呂敷拡げとけ)」

奥さん「へー、知らんかった。でも、手に入る情報は一緒なんやろ?そのためにお金出して、狭いリビングに機器置きたくないな」

私「(既存サービスとの差別化ポイントか、あれ?何やろう?)いや、自分が検索した場合、リストアップされた情報を取捨選択する必要があるけど、AIは勝手に最適な情報をえらんでくれる、(はず。。)」

奥さん「普段から別にわざわざ選んでないし、なんか部屋の中で機械に声掛けるのもこっぱずかしいし、ちゃんとした情報かどうか、不安やな。もっと具体的にはどんなメリットあるのか、よくわからん」

私「えーっと、自分の好みを伝えたら、それに合った音楽流してくれる!声を掛けただけでTVや灯りのオンオフやってくれる!ニュース、流してくれる!そのAIスピーカーを今なら安くゲットできる権利を得た!(あれ?言葉にすると陳腐に聞こえてしまう既存の機能価値の羅列&価格訴求・・・)」

奥さん「いやいや、今と基本、変わらんし。TVや灯りも対応機種買うのなら、余計な出費やし。場所やコンセントも取るし。わが家には必要ないな」

私「(焦って)、いや、生活スタイルが一変するサービスの導入期に先取りできる機会なんて、めったにないぞ」(情緒価値の押し売り・・・)

奥さん「(冷笑)」

見事、わが家のAIスピーカー先取りライフは爆沈しました・・・

改めて、既存の概念では説明しきれない価値やベネフィットを提供する商品・サービスの導入ハードルを実感した次第です。もちろんインフルエンサーとしてのプレゼン能力が弱いことは自認しつつ、自分自身が体験していないモノ・コトの価値を伝えること自体に、どこか無理があるのでしょうね。新機軸の商品・サービスこそ「UX(ユーザーエクスペリエンス)」が重要なのだと実感しました。

ちなみにわが家のAIスピーカー事情については次回リベンジに向けて、再度Amazonにリクエスト中です。次は「UX」と情緒価値との連動を上手く見せることをプレゼンテーマとして、勝ち取るつもりです。

プレゼン

(山本)

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