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大阪のマーケティングリサーチの専門機関、市場調査社のスタッフブログです。
日常生活でスタッフが感じたことや、弊社のサービスの紹介をしていきます。

創造性を高めるための組織とは(立田)2016年12月25日 日曜日

もう聞き飽きるくらい言われていることですが、日本は成熟化のフェーズに入って久しいし、人口減少というこれまで経験したことのない時代を迎えています。つまり、見本とする“モデルがない時代”と言えるでしょう。

となると、新しいモデルを自らが生み出さないといけないわけで、そのためには、これまでの価値観や慣習に囚われることのない「新しい概念/アイデアを生み出す創造性」が求められます。

新しい概念やアイデアを創造しようとすると、個人内の知と知の結合組織内での知と知の結合が必要となるわけですが、そのような組織になるためには、企業も多かれ少なかれ何らか変わらなければならない部分はあるのでしょう。

では、「創造性を高めるための会社組織」とは、どういう組織なのでしょうか?何が必要なのでしょうか?

いろいろあると思いますが、私が重要だと感じるのは、

①価値観の異なる様々な人材が集まっている

②誰もが自由に安心してものが言える

であり、特にが“肝”ではないかと思っています。

文字面だけ見ると簡単なようにも感じられますが、「価値観の異なる人間」、しかも「感情の塊である人間」が集まっている組織の中で、実はそうそう容易なことではないような気がします。

 

■誰もが自由に安心してものが言える組織

価値観の違いは、パーソナリティ、生まれ育った時代背景に加え、組織内での上司-部下といった立場、その職業での経験量などの違いから生まれてくると思います。しかも、「各変数」の掛け合わせで出来てくるものなので、その種類は無限大ですよね。

つまり、人間は一人一人“考え方の異なる生き物”と言えます。

ですので、意見は違って当然なのですが、厄介なのは、多くの人がとかく「自分の方が正しい」と思いがちで、異なる意見(例えば、反対意見)を言われた時に、“相手の方が間違っている!”と「まずは否定から入る」という習性があるように感じます。

そこに“部下のくせに!”とか“よく考えもせずに!”等の「感情」が入り乱れたりすると、お互い聞く耳を持たなくなり「誰もが自由に安心してものが言える」状態ではなくなります。

「自由に安心してものが言える」状態というのは、裏を返せば、組織に属する全員が、自分の考えと感情を一旦横に置いて、「自分と異なる意見だったとしても、まずは受け入れてみる」(=“受け入れ態勢”)ができていないと実現しないのではないでしょうか。

 

■“受け入れ態勢”を維持するコツ

最近会得したコツは、相手の意見を否定する理由を考えるのは止めて、まずは強制的「異なる相手の意見が正しい」と仮定してみるところから思考をスタートさせる。その上で、相手がその考えに至った理由を想像してみる。

そうすることで自分の考えとの違いがクリアになり、自分の意見、相手の意見とは異なる、より本質的な「解」を探しに行ける。

こういった冷静な思考が、自分の枠を取っ払い“新しい発見”を生み出す確率を高めるのではないでしょうか。

 

■最後に

こういう思考を行うためには、相手のパーソナリティや価値観を常日頃から知る努力や、健全で良好な関係性の維持が必要でしょう。

そう考えると、「創造性を高める組織」に最も重要なのは、「対話」を通した相互理解に基づく「信頼関係の構築」

とても一般的なことのようですが、これが創造的組織のベースのような気がします。

(立田)

大塚国際美術館での出来事(安部)2016年9月1日 木曜日

お盆に大塚国際美術館へ行ってきました。
行かれたことがある方も多いかと思いますが、大鳴門橋を渡ってすぐの風光明媚なところにある美術館で、初めて行ったのは学生の時だったでしょうか、その大きさに圧倒されたものです。
日本で2番目に入館料が高い美術館でありながら、年間約22万人が来館しているそうです。

どことなく要塞のような雰囲気も醸し、「もしかして山が割れてロケットが発射されるくらいのカラクリがあるかも…」との妄想が男心をかきたてます。
しかし行くたびに感じているということは、二十年来、発想が変わっていないということでしょうか。

写真①

 

■去年の出来事
何を隠そう去年も同時期に来ているのですが、特に「美術館大好き人間!」というわけではなく、実は去年は、館内で息子(3歳)がムカデに噛まれるというハプニングがありました。
これだけ自然あふるる場所なら仕方がないと思いつつも、ムカデに噛まれることがどれほど危険なことか、全くわからない都会っ子(?)の私としては、いきなり火が付いたように激しく泣き出す息子を前に、心配になっていきます。

問題のムカデくん。たいして大きくはないものの強そう。

写真②

その時の男性スタッフの方の対応が素晴らしいものでした。館内の医務室で応急処置を施してもらっている間に、
逃げていったムカデを迅速に確保、お盆でお休みが多い中、診察ができる病院を探し出し、、
ドクターにムカデのサイズや特徴を伝え、伝聞で現状や影響の範囲等を教えてもらいました。
そして「私が責任を持ってお連れしますので、お父さんとお嬢さんはどうぞ館内でお待ちください」
そう言うと嫁さんと息子を車で病院まで送迎し、治療を受けさせてもらいました。
幸い大事にはいたらず、その後は息子も元気そのもの。

更に帰り際には
「毎朝スタッフ全員で館内のムカデチェックを行っているのですが…本当に申し訳ありません」
との再度のご丁寧な謝罪とともに
「とんだアクシデントでお楽しみになれなかったと思いますので」
と次回使える入場券まで頂戴してしまいました。

この事故は決して美術館の責任ではないですし、病院を確保してもらった時点で既に、ありがたいなーと思っていた私は、一連の対応に関心しました。
てっきりムカデのアクシデントはよくあることで、対応がマニュアル化されているのかと思いきや、今年刺されたのはうちの息子だけというのを聞いて、またびっくり。滅多にあることではないようです。
もしかすると、車の送迎等も現場の判断かもしれません。
いやー、対したもんだと、すっかりいい気分で美術館を後にしたことをよく覚えています。

 

■大塚国際美術館の良さ
それから1年後。
せっかく頂いた入場券を使わせてもらい再度行った次第です。

この美術館がいいのは、仰々しい柵なんてものはなく作品との距離が近いこと。
思いっきり近くで見てもいいし、なんなら触ってもいいし、写真も取り放題だし。

写真③

さらに、この広さ。
美術館に行ったはいいものの、長時間並ぶ必要があったり、注目作品の前では交通誘導係がいたりして、
遠くからチラっとだけしか見ることができなかったり…ということがなく、マイペースで見たいものを見たいだけ自由に鑑賞できるのが嬉しい。

そして小学校3年生の娘でも「これ知ってる!」と言える作品が満載で、「有名どころ一同に集めてみましたっ」という品揃え。
前菜でも盛り合わせが大好き、お酒でも飲み比べが大好き、そんな私の好みにもぴったり。

これらはすべてレプリカ&陶板焼きで再現しているからこそできること。
レプリカという一見ネガティブな要素を、逆手に取るようにベネフィットに変えているのが見事。

 

■偶然の再会
と、今回もしっかり楽しみ、ゲージュツをわかった顔して説明文を読んでいる自分に酔いしれ、満足して帰ろうとした時に、うっすら見覚えのあるスタッフの方が。
もしかして…と声をかけると、やっぱり去年の方でした。これはラッキー!

スタッフの方もすぐに思い出してくれて、雑談中に「あの時の対応に感激したんです」ということを伝えると、彼は言いました。
「あの体験が嫌な思い出になっていないこと、そしてまたお越しいただけたことが本当に嬉しいです」
ズキュンっ!と胸を打たれました(笑)
サラリとこんなことが言えるのが素敵だなと。

自分達が提供しているモノ(価値)へのプライドだったり、その価値を通してゲストにハッピーになってもらいというおもてなしの心であったり、それが、例え不可抗力であったとしても満たされなかった時の悔しさというプロ根性であったり、そんな想いが根底にあるからこそ、サラリと口に出てくるセリフだと私は感じました。

今年もとってもいい気分で美術館を後にすることとなりました。

 

■ハードとソフトの相互関係
大塚国際美術館は、先に書いたようにそのハード(プロダクト)も本当に立派だと思います。
その上で今回は、そのハードを更に輝かせるソフトの力を感じました。
私の場合はハプニングや偶然の再会があって表出したのですが、きっとそんな想いを持って取り組んでいるスタッフの方々がいるからこそ、気づかない心遣いが館内に溢れていて、それが自由な鑑賞というスタイルや
居心地の良さにも繋がっているのだと思います。

一人一人のスタッフの想いの集合体が企業価値や企業文化だとしたら、大塚国際美術館の素敵さの真の要因は、ハードとソフトの両側面の良さを知ることで、初めて理解できることかもしれません。

次に訪問する時は、そんな目や感覚をもって鑑賞できるので、また新しい発見がありそうです。
「あの人なんでスタッフや細部をジロジロ見てるのかしら…」
という変な人にならないようにだけ、注意が必要ですが!

(安部)

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